フィットネス文化の歴史と進化
1. 古代~中世:サバイバル・教養・国家的機構としての身体活動
古代ギリシャ~ローマ
体育(ギムナジオン)は教育と社会参加の中核でした。理性的な鍛錬と身体美の両立が理想とされ、都市生活のコミュニティの中心を担った存在でした。
近代西洋におけるPhysical Culture
19世紀には“身体文化”としての体操や体づくりが広まり、教育・軍事・健康づくりと密につながります。ドイツのTurnerやMuscular Christianityに象徴されるように、個人のみならず国家や宗教も巻き込んだ思想で発展しました。
イギリスにおける女性向けの“大衆フィットネス”の誕生
1930年代、Mary Bagot Stackが創始した「Women’s League of Health & Beauty」は、女性が楽しみながら参加できるリズム体操を大規模に展開し、数万人規模の会員を獲得しました。
近・現代(20世紀前半~中盤):健康・国防・個人教育としてのフィットネス
戦時や冷戦期の“国民健康”運動
フィットネスは、軍事力や国家競争力の一端として、国民レベルで推進される時期もありました。たとえばソ連の「Ready for Labour and Defence」、ナチスの青少年育成などが代表例です。
大衆向け健康ブームの幕開け
第二次世界大戦後、テレビなどメディアを通じてフィットネスが日常へ浸透。日本やアメリカでも、運動が「健康維持の手段」として注目され始め、民間企業やインフルエンサーが牽引するようになります。
1970〜80年代:商業・自己啓発・女性解放と結びついたフィットネスの時代へ
アメリカにおけるフィットネス革命
ジョギング、エアロビクス、ホームビデオの普及が進み、ジョーン・フォンダ(Jane Fonda)などが“自分らしく動く”価値をテレビで発信。身体は自分を変えるツールとして扱われ始めます。
運動への拒否感を打破
女性が筋肉や運動を受け入れる転機となり、エクササイズは「美しくなるための手段」から「自分らしさの表現手段」へ。科学的根拠も整い、教育や自己管理ツールとしての地位を築きます。
21世紀:グローバル化・デジタル・ライフスタイルとしての定着
“Quantified Self”とテクノロジー
ウェアラブル機器やアプリによって、運動は可視化され、よりライフスタイルに密着。教育・娯楽・ヘルスケアが融合し、個人の習慣として根づきます。
多様性・公平性が問われる時代へ
ボディイメージ偏重や機会の不平等、反身体主義などの問題も浮き彫りに。これを是正し、誰もが心地よく参加できるフィットネスの価値観が求められています。
私個人的な感想は「Women’s League of Health & Beauty」の発足でしょうか。
これは現代の会員制ジムの発祥と言っても過言ではありません。次回は、この「Women’s League of Health & Beauty」について深堀していきたいと思います!
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